下水道がいいか、浄化槽がいいかは一長一短ですが、浄化槽を10年使用してみて、お勧めしたいのは下水道です。
わが家は下水道が引けない場所だったので仕方がありませんが、土地選び含めてチェックしていなかった点だなと残念に思っています。
なぜ下水道のほうが良いと感じているのか。そして、設置にかかった費用と定期的にかかる管理代、ブロワ交換にかかった費用についてご紹介します。
浄化槽設置にかかった費用
小型合併浄化槽(5人槽+ポンプ)の工事にかかった費用は約70万円でした。
屋外給排水衛生設備工事費(給水管・排水管・インバート桝・雨水桝など)605.000円は、浄化槽だけのためではないですが別途かかっています。
メモ
浄化槽は微生物の働きを利用して汚水を浄化し、きれいな水にして放流するため設備。家庭の汚水処理施設です。
浄化槽の中で固体と液体に分けて、微生物の働きにより汚水を浄化。浄化した微生物の死骸を分離して、放流する際最後に塩素により消毒するまでが浄化槽の仕事。
個体と液体に分けて浄化していっても残るものをスカムといい、溜まったら汲み取りが必要です。定期的な点検と汲み取りが主な管理費用になります。
点検維持にかかる費用
保守点検は業者に委託します。3ヶ月ごとに、浄化槽の点検と消毒薬の補給をしてもらいます。
わが家の場合は保守点検代に年間17.000円支払っています。
点検項目
- 槽の状況(水平保持)/流入・接続・放流管の状況/マンホール蓋の状況
- 異常な悪臭・点検/機能に支障を及ぼす構造物/衛生害虫の発生状況
- 異物・薬物・雨水等の侵入/電気設備の状況/スカム・汚泥の状況/ろ材の目詰まり
- ろ材への汚泥の付着状況/異常な水位の上昇/接食材の目詰まり/生物相の状況
- ばっ気装置の状況/槽底部汚泥の体積状況/溶存酸素量の調整/移送装置の状況
- スカム浮上物の発生/越流せきへの異物等の付着/消毒薬の補給
- 消毒薬の接水・滴下状況/流出物の有無/残留塩素/水温/透視度/PH/亜硝酸反応
- 水質等の判定/使用状況/清掃の必要性/破損もしくは詰まり
(点検カードより)
汲み取りにかかる費用
点検代以外に、年に1度のスカム(分解しきれないもの)の汲み取りに20.000円程かかります。
ブロワ(ブロアー)の交換
入居後8年目にブロワの交換をしました。
交換したブロワは浄化槽メドーブロワ LA-60E、工賃含めて35.000円。
設置してから数年経過しているし、工賃もあるので仕方ないのですが現在16.000円前後で売られています。
ブロワは微生物に空気を送る役割があり浄化槽の心臓なので、時々動いているかの確認が必要です。
止まっていることに気づかずに放置していると、浄化槽から悪臭がしてくるそう。
家の裏側に置いてあるので、時々確認をするようにしています。
浄化槽と下水道のランニングコストの差
初期費用は下水道の方が格段にお得ですね。
ランニングコストも比べてみます。
わが家の上水道代(平均3500円×12ヶ月=42.000円)と浄化槽の管理費(17.000円)、汲み取り(20.000円)を合わせると年間で79.000円程かかっています。
3人家族の平均的な上下水道代は1ヶ月約5.000円だそうなので、×12か月で60.000円⁉
浄化槽の耐用年数
そろそろ排水のための放流ポンプの交換が必要になるかも、と担当業者に言われています。 うぎゃ~!
浄化槽の耐用年数は20~30年だそうで… その時までに下水道が通っていることを切に願っています。
わが家は市街化調整区域に家を建てましたので広い土地を手に入れられたのですが、水道を引き込むにもお金がかかったし、浄化槽を設置する必要がありました。
住んでいる地域は、水道に関する申請費用も水道代も高め。土地を探す際には、下水道が通っているかどうかのチェックも忘れずに。
下水道が通っている場所に家を建てるかたは、悩まず下水道を選択することをお勧めします。