ミサワホームで建てた家に住み始めて、早いもので10年経ってしまいました。
先に結果をお伝えすると、ミサワホームで塗装・シーリング打ち直し・屋根の塗装・白アリ防蟻シートの張り替え全てをやると200万円ほどかかるそうです(わが家の場合)。
点検内容と塗装や屋根問題、保障の延長についてまとめました。
Contents
10年点検の内容
点検に来た方は一人。名刺にはミサワホーム(株)お客様センター・プレハブ住宅コーディネーターと書かれていました。
外回り
- 基礎(亀裂・欠損・蟻道・仕上がりの状態)
- 屋根(仕上材・金物等の状態)
- 軒天、破風(仕上げ材・金物等の状態。釘の浮き)
- 樋(軒樋・軒樋の葉詰まりの有無)
- 外壁(仕上げ材の状態・塗装の剥落・シーリング材の劣化等)
- 外部建具・換気口廻り
内回り
- 床の傾斜の状態
- 壁の傾斜の状態
- 天井の状態
- 漏水痕跡の有無
- 躯体の状態
- 床下環境の乾燥状態
設備
- 給排水管廻り
- 水回りの状態
- 給湯機器類の取付け・据付状況
- 家具等の固定状況
- 駐車場枡蓋の確認
基礎の亀裂(クラック)は小さいものですが、数ヵ所あります。東日本大震災の時に増えました。
亀裂の幅は0.20~0.25㎜。0.5㎜を越えたときは、内側からの点検や計測をして基礎の修復をするそうです。躯体は20年保証なので、その間は無償です。
今のところは構造上の支障はないので、大丈夫とのことでした。
点検前の準備
事前にお願いされていたので、床下点検のために床下収納は空っぽにしておきました。
洗面所とキッチンと2か所あります。
中を覗いて状態を確認し、写真に残していました。
中は乾燥していて問題はありませんでした。
夫は初めて見たようで、長いことぶら下がるように見ていました(わたしは今までの点検で何度か見ています)。
白アリ防蟻シートの対策工事費用
ミサワホームの白アリ対策は防蟻シートを採用しています。
10年ごとに防蟻工事をすると、白アリ被害保証が伸びるのです。
平米×金額と決まっているので、わが家の対策工事費は27万円強だそうです。
ヒ~~ッ💦
防蟻シートは無害で通常よりは耐用年数は長いのですが、この値段は痛い。
トヨタホームに住んでいる知り合いが「うちは軽量鉄骨だから、防蟻対策はいらないの」と言っていて、羨ましい~!と思いました。
塗装が原因で保障の延長が出来ない?
外壁が綺麗でシーリングが劣化していないことに驚いていました。
わが家は築7年目の時にクリア塗装をしました。
外壁のデザインと風合いを残したいからクリア塗装(ピュアライドUVプロテクトクリヤー)しました。メリット・デメリット・費用など。
その際にシーリングの打ち直しもしたのです。
「この仕事を初めて18年になるのですが、こういうケースは初めてです」
「ミサワホームを通していないと防水の保証が延長出来ない可能性があります」
そうなの?
「会社に持ち帰って相談します」
まじか。
防水保証問題と補修の費用
ミサワホームの防水保障を伸ばすためには、家の状態を見て必要と診断された箇所をメンテナンスする必要があります。
- 屋根の状態
- 壁の状態(シーリング含む)
- 軒天の塗装は必須
10年点検後連絡が来て、
「壁の状態が良いので防水保障は付けられるようです。ただ、壁・シーリングは免責事項として入れさせて頂くという条件付きになります」とのことでした。
まぁそれは仕方がないな。
屋根を塗装した方が良いかは、もうちょっと詳しく状態を確認したいとのことで再度訪問に来ました。
高級スレートグラッサを頑張って付けても十年で塗装が必要なら、高い屋根は必要なかったな…と思い、がっくりしていました。
脚立付きのカメラで撮影しながらの会話で、再度がっくり。
「確かに屋根の状態は悪くないです。塗装が必要かどうかは持ち帰って相談ですが、塗装が必要でない場合でも屋根には棟など金属が使われています。金属は定期的に塗装しないと錆びてしまいますので、必ず補修が必要です。そうなると足場も必要になってしまいます」
へっ⁉
どちらにせよ足場代は取られる。何かしらの工事はしないと保証は伸ばせないということですね。
「そして軒天の塗装も必須項目になっています」
「全部やると…200万くらいですかね」
ミサワホームで塗装・シーリング打ち直し・屋根の塗装・白アリ防蟻シートの張り替え全てをやると200万円。
屋根の塗装が必要ではなくても、足場を組んで金属の塗装をするから70~80万円はかかるそうです。白アリの対策工事費は27万円強だったよね。
最低でも100万円はかかるのね。
「それ、みんなやっているのですか?」
「みんな…ではありません。中にはリフォームローン組む方もいます」
((( ;゚Д゚)))⁉
無理だわ~。
屋根板部分に釘の浮き問題
屋根板部分に釘の浮きが見られる(←夫発見)のですが、そういう部分も通常屋根塗装の際に補修しているとのこと。
直すにしても足場がないと?
「スクリューでない、真っ直ぐな釘打ったら出てきますよ」と夫。
ミサワホームから屋根メーカーのケイミュー株式会社へ連絡が行き、ケイミューからわが家へ連絡が来ました。先週職人さんと二人で来て、直してくれました。
点検では有償になるかもしれないし、最悪足場を組まない…と言われたので心配でした。
実際には長いはしごを使って屋根に登り、費用もかからずに済みました。
釘の浮きは見えているところだけでなく、屋根の棟の部分にも見られたそうです。出ている釘を新しい釘に変えただけではなく、釘と釘の間隔が40~50cmあったところを間にもう一本ずつ増やして間隔を狭くしたことで、浮きが出にくくなるように対処してくれました。
打ってある釘がスクリューしていないのではと夫は予測したようですが、見せてもらったらスクリュー釘でした。
家の建っている場所にもよりますが、風当たりの強い場所では、経年劣化で屋根内部の木が収縮し、わずかなぶれに風が当たって屋根材がパタパタしていくうちに釘が浮いてしまうとのことでした。
釘と釘の間隔を短くしたので、簡単には釘の浮きは出ないだろうとのことです。
ケイミューの対応は丁寧で好感がもてました。
ただ長期間気づかずに放置した場合は、釘穴から水が侵入して錆びたり、中の木が腐ったりすることもあるそう。処置する範囲が大きすぎると、無償で直すのは難しいとのことでした。
浮いている釘、見えますか?
実際にはもっと見えにくいです。良く見えたなぁ……と夫を尊敬。
家の状態を確認する際には、釘の浮きにご注意ください。
トイレのパイプファンの交換は無料
点検中にミサワホーム側から指摘されて気付いたことです。トイレの換気扇(パイプファン)の開閉音が、スイッチの切り替えに対して反応が遅いらしい。
驚きの保証範囲(型や発売年数によります)だそうで、点検から1週間後にパナソニックが来て交換をしてくれました。交換したら、スイッチを入れたと同時にパタっという音がするようになりました。
改めてメーカー保証について考える
こちらの反応を見て、防水工事はする気はなさそうと感じたのでしょう。
「白アリはどうしますか?保障が切れる前に…」と説明されました。
ミサワホームの防蟻シート効果が10年でパッタリなくなる訳ではないという情報を、秘密のルートで教えて頂いたのです。
「防蟻シートの効果は少しずつ薄れるので、早めにやるに越したことはないが10年ですぐにやる必要もない」と。これを信じるか信じないかは各個人の自由です。でも、わたしゃ信じるよ。
その方も12年目くらいに対策工事したそうです。わが家もそうしようと思っています。
今年は車検&自動車保険が2台一緒になってしまい、家計が火の車なの。
「なるべく早めにやりたいと思っていますが、予算が整い次第ご連絡します」と伝えると「分かりました。お待ちしています」と帰っていきました。
夫と話し合い、家の保証についての方向性を出しました。
- 白アリは薬剤に頼りたくないし、家の土台に関わることだから数年以内にはミサワホームに頼む
- 防水に関しては、ミサワホームを通さず必要な時に必要な修繕を行う
方向性がはっきりしたら、すっきりしました。
ミサワホーム再保証制度
ミサワホームには再保証制度というちょっと変わったものがあります。
既存住宅保証制度は、既に保証が満了している専用住宅に対しても住宅の売買時など必要な場合に、耐久性診断(有償)と必要な耐久工事(有償)の実施を条件に再保証を行う制度です。
再保証は耐久工事完了後より構造体10年間、白蟻10年間、防水10年間となります。
途中で保証が切れてしまっても、必要な点検と工事を受けると再度保証されるという制度です。
放置期間が長いと工事の費用が高くなるデメリットはありますが、一度切れてしまったらもうダメというわけではないのがいいですよね。
10年点検まとめ
- 外回り、内回り、設備の点検
- トイレの換気扇(パイプファン)の交換(無料)
- 屋根板部分に釘の浮きの修繕(無料)
保証&お金の問題は痛いですが、点検して頂いて良い部分もあったので、それは素直に感謝です。
必要な部分はミサワホームとのやり取りを続け、自分たちに合った方法で家の維持管理をしていきたいと思います。