庭に生えている植物を使って、石けん作りをしています。
季節ごとに育つ草のパワーを、日常で味わうことができます。
抽出油作り
石けんに使用するオイルに野草のパワーを抽出します。
石けん作りをしたい日から2週間~3週間前に仕込んでおくのがおすすめです。
- 野草やハーブ 30g
- オリーブオイル 100g
※他のオイルも活用できますが、オイルにより融点やけん化価(苛性ソーダの量を決めときに使用する値)が違います。
なので、違うオイルを使用したときにこれから載せるレシピが活用できるかは保証できません。
step
1植物を摘み、乾燥させる
使いたい草や花を摘み、日陰干しで乾燥しておきます。
水洗いするかどうかはお好みで。わたしはほぼしません。
口に入れるものではないということと、庭で採れるものなので、動物の尿や農薬などの心配がないからです。
step
2草を瓶に入れてオイルを注ぐ
オイルを入れたら蓋をして直射日光の当たらない場所に置き、一日一回優しくゆすります。
完成は視覚と嗅覚で。
草の香りがふわんと香って、オイルからパワーを感じたら完成です。
と言っても最初は分かりづらいと思うので、2週間前後を目安にしてください。
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3オイルを濾す
コーヒードリッパーを使用しています。
上にガーゼを置いて、瓶の中身を入れるとゆっくりと油が落ちていきます。
落ちていく様子を見ると癒されます。
最後はガーゼを絞って油を出しきります。
メモ
濾したあとのガーゼは体の乾燥している場所(手、かかと、ひじ、膝など)にポンポンと叩いて使ってみてください。
足のうらに塗ったあとにすぐ歩くと滑りやすいのでご注意ください。
石けん作りに必要なもの
ボール、鍋、スケール、泡だて器(大/小)、ヘラ(大/小)、計量カップ、スプーン
温度計(2本)、ブレンダー、石けん型(ソープモールド)
ブレンダーは石けん教室で使用したブラウン製のものにしました。
石けんと接触する部分がステンレス製のものが安心です。
ヘラ、泡だて器、スプーン、温度計は100均で購入しました。
精製水、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、苛性ソーダ、ミツロウ
その他、ビニール手袋やマスクもあると安心です。
注意ポイント
苛性ソーダは薬局に売っているという情報もありますが、わが家周辺の薬局には置いていなくて、薬品会社で購入しました。
埼玉薬品という会社に電話して、身分証明書持参で伺いました。
パール状のものとフレーク状のものがあり、フレーク状のものを購入しました。
石けんの作り方
step
1苛性ソーダ水を作る
※苛性ソーダは劇薬です。換気とマスク、手袋をして扱って下さい。
①耐性ガラス、または耐熱プラスチック製ボトルに精製水を84g入れる。
②苛性ソーダを31g計って、①に入れる。
※写真は二倍量の値です。
※苛性ソーダをこぼさないよう、くれぐれもご注意ください。
③ステンレス泡だて器(小)でよくかき混ぜる。
④苛性ソーダが溶けたら、氷水に入れて温度計を差し込んでおく。
step
2オイルの準備
①ココナッツオイル、パームオイルは固まっていたら予め湯せんにかけて溶かしておく。
②ボールに植物の抽出油(130g)、ココナッツオイル(60g)、パームオイル(50g)、ミツロウ(5g)を入れて湯せんにかける。
③通常は40~45度に温めますが、ミツロウは60度以上でないと溶けないため、溶けるまでまってから、氷水で冷やす。
step
3苛性ソーダとオイルを混ぜる
①苛性ソーダとオイルの温度が同じになるように調整します。
氷水に入れたり、氷水から出したりを調節して、同じ温度にしていきます。
差があると分離してしまい、固まりません。
②理想は40~45度ですが、今回はミツロウが入っているため60度で調整しました。
③同じ温度になったら苛性ソーダをオイルのボールへ入れます。
④そして泡だて器でかき混ぜます。最低5分、できれば10分。
step
4トレースを出す
そのまま泡だて器でかき混ぜてもいいのですが、辛いときにはブレンダーを活用します。
①ブレンダーで混ぜる→泡だて器でムラをなくすを繰り返していきます。
②トレースと呼ばれる太い線のあとがつくようになったら、石けん生地の完成です。
泡だて器やブレンダーについた生地を、ミニへらで落とします。
step
5型に入れる
出来上がった石けん生地を型に流し込みます。
ゴムヘラを使って、かき集めて流したら蓋をして保温します。
保温は布で巻く、発泡スチロール箱に入れるなどがありますが、わたしは使用しなくなったお弁当用保冷バッグに入れています。
今回の分量にちょうどいいモールドの大きさです。
牛乳パックなどで代用することもできます。
step
6カットする
①型に流して24時間経ったら生地を取り出してカットします。
※完全に固まるまでは手袋が必要です。
まな板、包丁またはソープカッター、保存箱
最初は包丁を使っていましたら、ソープカッターを使ったらきれいに切れて快適です。
カッター台は家にあるもので適当に作りました。
石けんの厚みを同じに切れるように印をつけています。
step
7熟成する
日が当たらず、風通しの良い場所で4週間乾燥、熟成させたら完成です。
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もっと簡単に石けん作りしたい!というかたへ
オイルがミックスされたお手軽セットがありました。
レビューも良かったので、参考までに載せておきますね。
使用した道具の片付け
ボールやヘラに残った石けん生地は、固まる前なので強アルカリです。
そのまま流さず、ウエス(ぼろ布)で拭いてから洗って下さい。
この時も手袋はしたままです。
スポンジは台所用と分けています。
石けん作り、おすすめの植物
身近にあって薬効の高い植物の代表、よもぎやドクダミは肌にも優しくておすすめです。
カレンデュラ、ローズマリーなどのハーブ石けんも大好きです。
作っているときには香りに包まれて幸せな気持ちになりますが、残念ながら完成すると香りはほとんど消えています。
香りを残したい場合は、精油を入れてくださいね。
石けん生活を楽しむ
出来上がった石けんで手や体を洗うのはもちろん、わたしは髪の毛も洗っています。
石けんで洗うと、髪が少しキシキシします。
お酢やクエン酸を使ったリンスも効果はあるのですが、藍のりんすペーストを愛用しています。
簡単にコスパよく、自然素材を用いたヘアケアができます。
水分が残っているとあっという間に溶けてしまうので、使わないときには陰干しするのが鉄則なのですが…
ダルトンのソープホルダーに出逢ってから、さらに快適な石けん生活を送っています。
石けんって小さくなってくると使いづらいですよね。
小さくなったら瓶に入れて熱湯を入れて溶かすと、キッチン洗剤になります。
泡立ちも使い心地もとってもいいです。
最後に
排水溝は、大地と海につながっています。
多くの洗剤には合成界面活性剤や香料、着色料が入っています。
合成界面活性剤は安くて高い洗浄力がある化学洗剤です。
刺激の強い洗剤は、肌に負担をかけたり、大地を再生してくれる菌たちを消してしまったりするデメリットをもっています。
食べ物も、日用品も、今まで当たり前に使っていたものの成分を見て、なるべくシンプルなものを選んでいきたいなと思っています。